UX School 開講しました 〜始めてみて思うこと編〜
こんにちは!UXデザイングループの原田です。
前回は〜募集開始編〜としてUX Schoolを募集開始するまでのプロセスをご紹介しましたが、今回は『〜始めてみて思うこと編〜』として、UX Schoolが実際にどんな様子なのかをお話したいと思います。
※前回のブログを読んでいない方はこちらからどうぞ
UX School 開講までの道のり 〜募集開始編〜
ここで改めて『UX School』とは
ネットイヤーグループのUX School は、週1回、全10回のプログラムで、グループワークと個人ワーク、拡散と収束を繰り返しながら、体験の中で気づきを得ていきます。
具体的にはUXデザインアプローチを踏みながらResearch→Planning→Prototypingの各ステップを一気通貫で学んでいきます。

UXデザインアプローチの流れを一気に体験することが可能なので、ペルソナやカスタマージャーニーマップなどの個別の講座だけではわからなかった部分を理解することができ、UXデザインに対して自分の考えを持てる土壌をつくることができます。
意欲と情熱が溢れる24名が集結!
募集を開始してから締め切りまで3週間弱の間、ほぼ毎日ご応募をいただき、最終的には定数に対し約3倍の方にご応募をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます(そして落選してしまった方、ご希望に添えず、本当に申し訳ありませんでした)。
ご応募いただく際、志望理由を記入していただいたのですが、自己流でなんとかやってきた方…、実践経験を多く積みたい方…、自社の組織に浸透/強化させていきたい方など、UXデザインについてどの方も本当に悩まれていらっしゃることが特徴的でした。本当にたまたまなのですが、男女比はちょうど半々になりました。年齢も背景も境遇も異なる、そんな24名でUX Schoolを一緒にやっていくことになりました。
実際に始まってみて思うこと

本記事を執筆時点ですでに数回講義を終えているのですが、いろいろと発見が多いです。やってみて強く感じていることは次の3点です。
- とにかく受講者の意欲が高く、熱心!
- リフレクションをして、受講者の新しい気づきに還元する
- この講座自体もUXデザインアプローチで運営している
それぞれの項目について、もう少し深堀りをしてお話できればと思います。
1.とにかく受講者の意欲が高く、熱心!

受講者の皆さまは本当にモチベーションが高く、パワフルな人が多いです(「でなければこんな10回の連続講座に参加しないでしょ」っていうツッコミは置いといて)。初回終了後に懇親会を開催した際に、「スクール」というリアルな場があるのっていいなって思いました。
理由としては、「UXデザインについて学びたい」という意欲を持っている人が集結しているから。学ぶ意欲が同じ方向を向いているので、初対面の受講者同士でも、共通言語を持っている状態でUXデザインに関する深い話がなされていました。
そのような光景を見た瞬間に、UX Schoolという学びの「場」を創出してよかったなぁという感謝の想いと、その理念やコンセプトに賛同して、魅力ある個性的な受講者が集結したことが一つの価値になりえるんだなぁと気づかされました。これは、すごく面白いスクールになると確信しました。
2.リフレクションをして、受講者の新しい気づきに還元する
UX Schoolは講座内集中型で、基本的に宿題を設けることをしないのですが、ひとつだけ受講者の皆さんにお願いをしていることがあります。それは「リフレクション」をして、Slack(※)にコメントを残していただくということです。
その狙いとしては、講座の後に講座中の出来事を振り返り、何を感じたのかを自身の言葉で発言することで、UXデザインの「体感」と「気づき」を体得していただくこと。ですので、受講者の皆さんには毎回、今回の気づきは何があったのか、またやってみてどんなことを思ったのかを発言してもらう仕組みを作っています。

リフレクションは回を増すごとに「イイ感じ」になっていっています。講師陣から理解していただきたい意図は伝わっているかどうか、同じ内容が気づきで重複していたとしても、ディテールは受講者ごとに異なるので、どのリフレクションも眺めていてとても興味深かったりします。また、受講者自身も他の受講者のコメントを見てリアクションをするなど、徐々に視野が広くなっている印象もあるので、全10回を通してどのような変化があるのか、今から楽しみで仕方ありません。
※Slackとは、チーム内でコミュニケーションをとることができるチャットサービスのツールです。UX Schoolでは講師-受講者間のコミュニケーションをすべてSlackを通して行っております。
3.この講座自体もUXデザインアプローチで運営している
運営メンバーでは毎回の講義終わりに振り返りを実施しており、講座そのものをアップデートして改善していることも少なくありません。例えば、下記のようなチューニングを実施しています。
- 受講者は集中してワークに取り掛かるため、講師からのワンポイント発言が右から左に流れてしまっていた
→講師からの重要な発言内容をまとめる「Tips」チャンネルをSlackで開設し、文字情報として残す。
- 簡単な座学の後にいきなりワークに入ってしまうため、柔軟な発想を生み出す準備ができていなかった
→強制発想法による短時間のワークをアジェンダの最初に追加して、アイスブレイクとして実施。柔軟な発想を生みやすくするためのウォーミングアップを行う。
- 想定アジェンダを時間通りに終えることができなかった
→受講者が行うワークを講師陣でも近しい状況でシミュレーションをして、細かいつまずきを把握し、ワークの時間配分のアップデート。
これらはすべて、講座内容の動きを観察したり、受講者のリフレクションからUX Schoolの利用状況を把握をして、その問題に対する改善策をひとつひとつ試しています。参加している受講者たちがより深く、より楽しく学べるように講座の運営やプログラムそのものも毎回ギリギリまでチューニングして頑張っています。

教えることで、教わっている。共に創る学びの場
今のところ、UX Schoolは順調に進んでいるなぁと思うのですが、それはやはり受講者たちの意欲に依るところがとても大きいです。受講者たちが心から「学びたい」という気持ちが本当にヒシヒシと伝わるので、講師陣も100%で応えなければなりません。ただ、講師陣として感じるのは、教えることで受講者たちから多くのことを教わっているということ。
お互いがお互いを尊重して、共に創る学びの場ができているUX School。残りの講座もさらに良くなっていくはずなので、その際はまたこのIDEASでお話させていただきます。乞うご期待。

カスタマーエクスペリエンス事業部
UXデザイングループ
原田 紘子
印刷会社の営業を経て、2012年ネットイヤーグループに参画。UXデザイナーとして、情報設計を重視した大規模サイト改修リニューアルやUXデザインアプローチによる概要設計、新規サービス開発のワークショップやファシリテーションを担当する。
またグラフィックレコーダーとして個人としても活動中。
産業技術大学院大学 履修証明プログラム「人間中心デザイン」2016年度履修生。
UXデザイングループについて
クライアントビジネスの課題の本質や、誰も気づかなかった課題を、ユーザーの行動データやインタビュー、経験知から導出・発見。その課題解決に向けて、ユーザー心理・行動に沿った最適なシナリオを描き、それを具現化するコンテンツや機能、ソリューションを設計(デザイン)していくチームです。経験者絶賛募集中!
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