事例 株式会社良品計画

ソーシャルグラフ全体での活動を俯瞰し、実店舗への売上貢献も含めた効果測定指標の基盤を整備

ネットイヤーグループは、良品計画のソーシャルグラフにおける活動やユーザーの反応を、包括的に効果測定するための指標策定と、運用のための基盤作りとして、レポーティングフォーマットの作成や、運用負荷低減を目的としたデータ取得ツールのチューニングを支援いたしました。

クライアントが抱えていた課題

良品計画は国内企業の中でも、いち早く積極的なソーシャルメディアでのコミュニケーションに取り組んできた企業です。
2012年2月現在、公式twitterアカウントはフォロワー15万人を数え、公式Facebookは約39万人のファンを持ち、国内有数の影響力ある企業アカウントに育っています。

現在は次のステップとして、ソーシャルグラフのマーケティング活用をテーマに、口コミを契機とした新客の誘導やソーシャルプラグインによる(友達のおすすめ)コンバージョン向上、さらに外部ソーシャルメディア上の情報をきっかけとした再来訪などの実現を進めています。

その主軸となるサービスとして、2010年8月にソーシャルレビューサービス『my MUJI』を、さらに11月にはソーシャルゲーム『MUJI LIFE』をリリースしたことに伴い、従来から活用しているtwitterやFacebook、mixiなど外部ソーシャルメディアも含めた、ソーシャルメディア上での活動を包括的に計測する、効果測定指標を策定する必要性が高まってきました。

ネットイヤーグループの提案

リソーシャルメディアを横断した効果測定指標の基盤整備

ネットイヤーグループでは、ソーシャルメディアの特性を踏まえ、良品計画としての利用目的に落とし込み、それぞれの目的に対する各メディア・プラットフォームでの測定指標の基盤整備の支援を行いました。

ソーシャルメディアの特性として、特に「接触頻度の向上による継続的な関係性の構築」と「ファンの可視化・インフルエンサー化」の2点を掲げ、ユーザーの利用目的から、それぞれのアクションを、大きく以下のように分類し、施策目的に応じてソーシャルメディアごとに評価対象の指標を整理しました。

  • ブランド想起と好意度向上
  • 購入意向醸成・表出
  • 来店促進・販促
  • 他者への推奨
  • ブランド調査や新商品
  • キャンペーン効果調査

など

国内・海外で500店舗超を展開する無印良品では、小売という業態上、リアル店舗への貢献も活動の評価軸として重要です。
そのため、今回の指標を策定するにあたっては、ソーシャルメディアがリアル店舗への売上にどのように貢献しているかを、良品計画アカウントからの直接的な情報発信、その記事に対するユーザーのシェアやリツイートといった間接的な情報発信まで含めて明らかにすることが、ひとつのテーマとなりました。

無印良品のソーシャルメディア・アカウントで紹介された商品情報は、ネット上での購買喚起だけでなく、「帰りに有楽町のお店に行ってみます」といったコメントが多数寄せられることからも分かるように、リアル店舗への来店を促し、結果的に店舗での売上につながるような効果も認められています。

今回設定した評価指標は、一つ一つはあくまで相対的な指標でしかありませんが、個々の結果が全体にどのような割合で影響を与えているのか・何が徐々に増加傾向に推移していくのかを、継続的に観測することで、各数字の表す意味と、誘導メディアとしてどれだけ貢献しているのか、という傾向が見えてきます。

そしてその中から、実際の売上との相関を見つけていくことで、今後のより効果的な運用へ繋がることが期待されます。

リデータ取得ツールの最適化とレポーティングフォーマットの作成

効果測定指標の基盤が整備され、次はそれを現実に運用していくためのレポーティングの最適化に着手しました。

効果測定は、取得されたデータを、関係者が日々追い続けていくことが必須です。
そのためには、レポート作成が運用者の負担にならないこと、データの推移が追いやすいフォーマットであることが重要になります。

運用者負担軽減のためデータ取得は、取得内容と運用リソースの両面から評価し、最もパフォーマンスの高いツールに集約。またツール自体にもカスタマイズを施すことで、徹底した運用の効率化をはかりました。

こうして取得するデータのうち、特にKGIに関与の高い指標データを重点項目として週次でレポートとして集計します。
レポートは各指標の推移をわかりやすくレイアウトし、関係者全員が常に数字を追うことで、全体を俯瞰したトレンドを共有できるよう、レポートのフォーマットを作成いたしました。

ネットイヤーグループでは引き続き、調査分析を通して良品計画様のビジネスに寄与できるよう支援を続けてまいります。

関連URL:
データ分析&最適化

ご担当者様からのコメント

ソーシャルメディアのKPI化は各社が独自で構築するべきだと考えております。
しかしなかなか実現できないのが実態ではないでしょうか?弊社ではネットイヤーグループの皆様とサイト解析ツール内における独自のKPI確立を実現いたしました。
これもネットイヤーグループの皆さんが弊社の立場で、常に「伴走」いただくようなお仕事をしていただけたからだと思います。今後もこのようなスタンスで継続的にお仕事ができることを楽しみにしております。

株式会社 良品計画 Web事業部 部長 奥谷 孝司 様

プロジェクト情報

クライアント

株式会社 良品計画

業種 : 小売業
効果測定指標の基盤整備支援

プロジェクトメンバー
PR : 山藤茂樹
DR : 中島直樹

略称について
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