事例 三井不動産株式会社

グループを包括したブランド戦略で競合他社との差別化に成功

幅広い事業展開と多くのグループ会社を持つ総合不動産企業のトップブランドである、三井不動産。

ネットイヤーグループは、三井不動産のコーポレートサイトリニューアルを経営戦略に基づいた中長期的なウェブサイト構築の取り組みとして、三井不動産グループ全体のブランドの表し方、ウェブサイトのあり方を考え、ウェブ戦略策定、設計、構築、効果指標策定、効果検証、ガイドライン策定の支援をしました。

クライアントが抱えていた課題

伝統や信頼、親しみといった既に多くのユーザーに持たれている印象に加えて、「洗練性」「革新的」「ダイナミックさ」といった三井不動産本来のブランド・パーソナリティにひもづく印象を多くのユーザーが持っていないことから、そのギャップを埋めることが課題の1つでした。
また、多岐にわたる事業展開を踏まえ、グループシナジーを生かしたマーケティング支援ができる「理想的なコーポレートサイト像」を見据えた中長期計画と短期的なリニューアル計画、施策を立てることが必要でした。

成果

リニューアル後のログ分析により、以下の結果が得られた。

  • 関連事業・サービスサイトへの誘導数が増加。1訪問あたりのページ参照数が23%増加。
  • ユーザーに三井不動産の多種多様な事業やサービスを知ってもらい、興味を抱いてもらうというリニューアル目的の1つを達成。直帰率(1ページ閲覧のみで終了した訪問者数の割合)が10%低下。
  • ユーザーにとって、探しているものが見つけやすく、興味を持てるコンテンツが充実できたので、より三井不動産のことを深く知ってもらい、共感を得てもらえる機会を創出。

またリニューアル前後に実施したユーザーオンライン調査より、以下のような評価も得た。

  • 三井不動産の本来のブランド・パーソナリティ「洗練性」「革新的」「ダイナミックさ」といった企業ブランドイメージの向上。
  • わかりやすい表現に変えたことによる三井不動産のサービス理解度の向上。

ネットイヤーグループの提案

顧客視点にたったブランディング、マーケティングへの寄与を図るため、より多くの人に三井不動産の実績(プロジェクト)を見てもらう工夫をしました。具体的には、「三井不動産のプロジェクト」やプロジェクトのブランディング強化のためのスペシャルコンテンツを企画制作し、東京ミッドタウン、ららぽーとなど、代表的な三井不動産プロジェクトの訴求効果を生かした形で、それぞれのプロジェクト内容に合ったブランディングを試みました。

また、ユーザーのアクセスの目的や三井不動産に対するニーズを把握し、適切な情報の提供やコミュニケーションを行うために、各事業のビジネス課題やユーザー動向に沿ったナビゲーションを実現し、「三井不動産らしさ」をユーザーに伝え、各事業にも貢献できるウェブサイト設計をしました。視覚的な面(クリエイティブデザイン)では、「建物や施設をつくるだけではなく、利用者の生活や仕事に良い影響をもたらし、暮らしに豊かさや潤いをもたらす」という三井不動産ならではの価値観や気風を反映し、各事業の個性を生かし、さらに、他の不動産会社と明確に差別化できるようにしました。

そして、三井不動産グループのブランドにふさわしいウェブサイトとして、クオリティを維持するためにグループ全体で適用できるウェブクオリティガイドラインを制定しました。グループ会社など、三井不動産本体との距離感によって適応レベルを定めることで、各会社に自由度を残しながらも、基本的なサイトのクオリティを維持できるよう工夫をしました。

以上のような施策を配しながらも、中長期的なウェブサイト戦略に基づく、第一フェーズととらえリニューアルを行いました。今後は、ユーザーの声や三井不動産の新たな企業戦略を反映しつつ、ウェブサイトもさらに進化させていく予定です。

参考情報

日本ブランド戦略研究所調べ「企業情報サイトランキング 2007」で、不動産業 3位にランキング(前年12位からのUP)

プロジェクト情報

クライアント

三井不動産株式会社

業種:不動産
三井不動産コーポレートサイト

プロジェクトメンバー

SV:倉重宜弘
PR:大槻祥江
SC:山崎毅
CD:坂本貴史
PM:内田克彦 / 佐野知子
DR:深野信秀
IA:高橋武紀
AD:彦根大和

略称について

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