事例 セコム株式会社

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お客様の潜在的なニーズを汲み取ったウェブサイトへのリニューアルを実現

ネットイヤーグループは、セコム株式会社（以下、セコム）のウェブサイトリニューアルを支援し、同社が掲げる将来ビジョンの訴求やユーザー目線にこだわったページ構成で、お客様に「安全・安心」をお届けできるウェブサイトへと刷新しました。
ネットイヤーグループは過去10年間にわたり、同社のウェブサイト運用を支援しており、今後も適宜改善を行いながら、継続して同社のウェブサイトを起点としたマーケティング活動に貢献して参ります。

セコム株式会社 マーケティング部 宣伝企画課 主務の宮本裕史様と、弊社営業担当の宮村に、話を伺いました。

クライアントが抱えていた課題

－ 今回、サイトリニューアルに至った経緯を教えてください。

もうひとつの要因として、2017年5月に打ち出した「セコムグループ2030年ビジョン」で掲げる、「あんしんプラットフォーム」構想を意識したサイトにするという目的がありました。これまでセコムが培ってきた社会とのつながりをベースに、セコムと想いを共にするパートナーが参加して、様々な技術や知識を持ち寄り、セコムとともに暮らしや社会に安心を提供する社会インフラが「あんしんプラットフォーム」です。「あんしんプラットフォーム」の構築に向けて、社会やお客様、パートナーにセコムという会社をもっとよく知っていただき、つながりをより強固にできるようなサイトを目指しました。

ネットイヤーグループの提案

－ ネットイヤーグループからセコムさまに対して、どんな提案をさせていただきましたか？

宮村：私が担当させていただくことになった、2015年から1年くらいかけて議論を深めていきました。その結果、お客様目線で、各デバイスからの視認性や、情報の探しやすさ・わかりやすさなどを考慮した結果、スマートフォンファーストによる情報設計の見直しや、PCのワイドモニターに対応したサイト構造およびコンテンツの見直しといったUI周りのトレンドに対応していこうということと、サイト上の「資料請求」や「見積依頼」などのフォーム入力によって得られる見込み顧客の情報を営業員に正確に伝えて、成約に繋げられるようなマーケティングツールへと進化させたいということが決まりました。そして、そこからどういった順番で、どう進めていくかというご提案をさせていただきました。
今回は、マルチベンダープロジェクトということで、他社パートナーさまが担当される部分もありました。ネットイヤーグループはプロジェクトの旗振り役としてプロジェクト全体を仕切らせていただき、セコムさま・他社パートナーさまと協力し、公開までたどり着くことができました。

宮本氏：リニューアルは、1年ほどかかりました。その間にもサイトはお客様にご覧いただいております。そのため、リニューアルをしている最中でも、「ここは現在のサイトにおいても優先して直したほうがいい」等、改善内容だけでなく、改善の優先順位を一緒に提示・実装していただける点もネットイヤーグループさんの強みだと思っています。
もうひとつの理由は、サイトだけでなく、ファーストコンタクトから成約までのマーケティングファネル全体を見据えてご提案いただけた点です。サイトの見栄えだけを良くできる会社は他にもありますが、私たちの真の狙いを理解して、リニューアルしたら終わりではなく、公開後のPDCAまで考えて欲しいというリクエストに応えていただきました。

－ リニューアルによって、最も大きく変わった点は、どこですか？

宮本氏：お客様の声をきちんと取り入れ、セコムが企業として伝えたいことよりも、お客様が求める情報をしっかりと前に出すことで、ご満足いただけるサイトになったと思います。過去のリニューアルにおいては、“セコムとしてどう見せたいか” を主眼にしてきましたが、今回は “お客様が求めているものは何か” というユーザー目線へと徹底して切り替えました。この方針を決めてから、ユーザー調査を行なって、お客様や社員の声に耳を傾けて反映していきました。今回のプロジェクトでは、私が所属する宣伝企画課だけでなく、営業や広報、IR、経営企画などのメンバーも入っており、同じゴールに向けて一丸となって取り組みました。

宮村：サイト経由でお客様の情報を得ることで営業効率を高めたいというご要望もあり、サイトでお客様からいただく情報を見直しましたよね？

宮本氏：そうですね。特に法人向けのページでは、これまで、ご希望されるサービスの種類をフォームに入力いただいていましたが、構成を変更したことで、お客様の環境・課題・懸念点がどういうものか、という情報に変わりました。これにより、セコムの営業員も、お客様が求められたサービスだけではなく、お客様のニーズに合ったソリューションをご提案しやすくなりました。

成果

－ 今回、お客様のためになるサイトを目指してリニューアルされたとのことでしたが、具体的にどのようなところで実現されていますか？

宮本氏：私たちが立てた仮説をユーザー調査にかけて、良い評価が得られたものをサイト内に盛り込みました。すでにお客様の中で顕在化された悩みに応えるだけでなく、「なるほど！そんな発想はなかったけど、セコムさん教えてくれてありがとう！」と思っていただけるよう、お客様の悩みが顕在化する前に、先回りして私たちからご提案できるサイトにしたいと考えました。
例えばホームセキュリティのページでは、「こんなところは危険です」と具体的な防犯チェックポイントを提示し、お客様に家の防犯に興味を持っていただけるよう構成を見直し、更にそのお客様と営業員が直接会えるきっかけを増やすために、「無料防犯診断申込フォーム」を新設しました。
法人向けのページでは、サービスの詳細紹介だけではなく、お客様に対して用途や建物、目的などに応じた考慮すべきリスクと課題を総合的に提示した上で、最適なソリューションを案内する構成としました。これは、お客様は欲しいサービスの情報を求めているのではなく、“セキュリティには詳しくないけれど、ちょっと気になる” というお客様の声に寄り添った結果です。お客様はご自身のことを、質問に沿って答えるだけで、あとはセコムに任せられるという安心感につなげています。

宮村：意思決定の際に、社内で意見が割れたりしませんでしたか？

宮本氏：最初に “お客様のためのサイトにする” という方針が明確にあったので、どちらが良いか迷ったときには “お客様のためになるのは、どちらだろう？” と考えると、自ずと答えはひとつに絞られました。そもそもサイトは継続して運用していくものですから、公開後に差し替えることもできると思っていたので、それほど悩んだことはありませんでした。リニューアルの経緯をすべてご存知のネットイヤーグループさんが、公開後も引き続き見てくださるという安心感もあったと思います。

－ プロジェクトにおいて苦労された点は、どこでしたか？

宮本氏：本音で言い合えるような環境づくりは意識していました。トラブルが発生しそうであれば、できるだけ早くアラートを出すことが大切ですし、本音で言い合うことで、問題の解決もスムーズになるはずですから。

宮村：セコムさまが自ら率先して、そうした環境づくりをしていただけるのは、本当にありがたかったです。このプロジェクトを進めるために、何が一番必要なアクションなのかという発想で、シンプルに取り組んでいただけたのは、無事に公開できた大きな要因のひとつだと思っています。

宮本氏：リスク管理を仕事とするセキュリティ会社ですから、普段からそうした価値観で動いています。早い段階でアラートを出し合えたら、リスクを潰すことは比較的難しくありません。ネットイヤーグループさんは、その意味でも判断・対応がとても早かったと思います。

今後の展開

－現在も継続してご支援中とのことですが、今後の展開については、どのように考えていらっしゃいますか？

宮本氏：これまで10年おつきあいしているので、今後もお願いしたいという気持ちは、すごく強いです。なので、宮村さんがおっしゃっている短期的な改善はもちろんのこと、中長期的には私たちを外から見たときに何が足りないのかをしっかりバックアップしていただきたいですね。そうして第三者の目も入れながら、「あんしんプラットフォーム」構想の実現に向けて、お客様に「さすが、セコム」と思っていただけるようなサイトにしていきたいです。

宮村：宮本様はサイトだけでなくマーケティング全般をご担当されているので、我々もサイトの中だけの話ではなく、マーケティングの企画段階から寄り添っていけるよう、精進して参ります。

プロジェクト情報