東京ガス株式会社 | ネットイヤーグループ株式会社

法人向けサイトのリニューアルで、デジタル融合型の営業戦略を支援

ネットイヤーグループは、東京ガス株式会社（以下、東京ガス）のデジタルマーケティングを支援し、法人向けサイトをリニューアルしました。分類や属性によって異なるユーザー目的と、東京ガスのビジネスゴールに合わせて、ウェブサイトを設計。さらに、マーケティングオートメーションを組み合わせることで、オフラインの営業活動とも連携し、デジタル融合型の新たな営業戦略立案を支援しました。これによって、資料請求率が向上、飲食店向けセミナーの成功など、すでにさまざまな効果が表れています。

クライアントが抱えていた課題

2016年4月の電力自由化に次いで、2017年4月より、都市ガスの小売全面自由化が始まりました。首都圏で都市ガスといえば東京ガスを利用するのが当然だった従来とは違い、顧客の選択肢は増えています。そのため東京ガスは、電力供給・小売りに参入し、新たなエネルギーの供給を今後の経営の重要な柱としました。
さらに、多くの企業がエネルギー業界に参入してくることにより、これまで独占状態だった都市ガスの販売にも一層力を入れ、営業力を高める必要性に迫られています。工場や業務用などの大口顧客だけでなく、中小企業まで営業活動を広げたい。従来の営業ではまわりきれない個人経営の飲食店など、小口の顧客をデジタルでカバーしたい。そのために急務となった法人向けサイトのリニューアル、デジタルマーケティング戦略のパートナーとして東京ガスが選んだのが、ネットイヤーグループです。

成果

資料請求の数が増加し、これまでより大幅に向上。
顧客情報が取得しやすくなっただけでなく、サイト内の行動まで可視化された。
新規開業を予定している見込み客に効率的にリーチできるようになり、飲食店向けセミナーについては、毎回定員を超える申し込み。

ネットイヤーグループの提案

まずは、「情報が伝わりづらい」「資料請求などのアクションを誘導する導線設計が弱い」「既存顧客の来訪が少なく、関連イベントの集客に活用できていない」「誰が利用したか、誰が閲覧したかわからない」といった旧サイトの問題点を指摘。そのうえで、新・法人向けサイトの目的やあるべき姿を明確にしていきました。

ユーザーを細かく分類し、ニーズや目的にあわせて導線を設計

ひとくちに法人ユーザーといっても、その属性によって、サイトを利用する目的は異なります。そこで提案したのが、規模、業種、担当者の領域（経理、設備、決裁権など）などによる、ユーザーの分類です。東京ガスが持つ膨大データや意見をもとに、各々のユーザーのニーズや目的などを詳細に分析。それを踏まえたうえで、コンテンツを整理してサイトを構築し、次のアクションを誘導する導線を設計しました。
何を持ってサイト上の目的を達成とするか、各々のゴール、コンバージョンも明確にしています。この詳細なユーザー分析が、新・法人向けサイトの中核となっているのです。また、UI設計するうえで、重要となるラベリングについても、ユーザーの視点を重視。ナビゲーションのメニューやリンクのラベルとなるテキストや用語は、エネルギー業界特有の名称、ユーザーの知らない用語や言い回しを避け、一般的な言葉を用いるようにしました。
システムについては、今後のサイト更新を考え、CMS（Contents Management System）を実装しています。

マーケティングオートメーションと連携させ、営業活動に役立てる

マーケティングオートメーション（MA）については、導入したものの使いこなせないという例が多く見られます。そこで、高機能・高価なMAツールではなく、すでに東京ガスが導入済みの名刺管理ツールに着目し、それと連携できる安価なMAツール「ListFinder」の導入を提案。名刺などの顧客情報だけでなく、法人向けサイトとも連携させ、サイトを利用したユーザーの行動ログなども可視化し、一元管理できるようにデータ設計しました。
営業担当者とも情報を共有し、オフラインの営業活動にも活用できるよう計画中です。
また、資料請求の際はダウンロードの前に必ずユーザーにプロフィールを入力させるようにして、ユーザー情報もしっかり取得できるようにしました。
さらに、ユーザーの行動に合わせたシナリオ（仮説の立案～検証）を作成し、MAツール導入からすぐにテストマーケティングを開始しました。サイトリニューアル後に開催された2回のセミナー（2018年1月と2月）募集についても、プロモーションを実施したことで、参加者の目標人数をすぐにクリアしています。

今後の展開

来訪者増加のためのSEO施策、スマホやタブレット端末などにも対応する全ページのレスポンシブ化は、2018年3月末までに完了。その後は、コンテンツの拡充、新たなるサイト集客の企画を計画するほか、サイト内の行動分析をもとにした次のアクションやさらなる営業との連携をはかり、東京ガス法人営業のPDCAを支援していきます。